2011年11月21日

 

「一年にたった一度、この星が愛の言葉できらめく日がある。2月14日、バレンタインデー。それは、あなたにとって一番大事な人が誰かわかる、特別な日。勇気を出して告白した想いが一瞬で敗れたり、単なる友人のはずがかけがいのない人だと気づいたり。この日、全ての人が、24時間限定のセンチメンタルなラブストーリーの主人公なのだ」

これは、「バレンタインデー」公式サイトに掲載されているイントロダクションだ。
2005年7月のコラムでクリスマスに起きる物語である「ラブ・アクチュアリー」を取り上げたが、今回取り上げる「バレンタインデー」<VALENTINE'S DAY>(2010/アメリカ 監督:ゲイリー・マーシャル 主演:ジェシカ・アルバ/キャシー・ベイツ/パトリック・デンプシー/ジェイミー・フォックス/アン・ハサウェイ/シャーリー・マクレーン/アシュトン・カッチャー/ジュリア・ロバーツ )も、「ラブ・アクチュアリー」同様、人々の愛や想いがギュッと詰め込まれた、微笑ましく、そして暖かな気持ちにさせてくれるファンタスティックな作品だ。


15人の様々な想いが描かれる舞台は、バレンタインデーのロサンゼルス。スクリーンに登場するそれぞれのシチュエーションで俳優たちが見せてくれる想いには、直球あり、もどかしさありと、まさに緩急自在なシナリオが用意されている。
・花屋の男性経営者とプロポーズされた女性
・飛行機で隣り合わせた男女
・理想の男性に巡りあった女性小学校教師
・金婚式を迎えた夫婦
・同じ会社で働く男性と変わったサイドビジネスをしている女性
・バレンタインデーが嫌いな友人とパーティを開く女性と男性スポーツキャスター
などなど、そこにはひとつとして同じ状況にない、当人たちだけのロマンスや想いが溢れている。

また、作品に広がりを持たせより楽しむことができるシナリオが用意されている。それは、複数の登場人物たちが思わぬところで交錯しているところにある。花屋の男性と女性教師は親友であり、彼は彼女が想いを抱いている男性の真実を仕事を通して知っている。飛行機のエピソードに登場する女性と女性教師は、あることで繋がっている。このような繋がりが他にも用意され、物語を一層引き立てている。

クリスマスとバレンタインデーそれぞれで、ロマンティックな気分に浸りたい方は、12月には「ラブ・アクチュアリー」、2月には「バレンタインデー」を観て過ごすのもいいかもしれない。

最後に、クリスマスに関連する○作品を挙げるが、ここではサスペンスやミステリー系は除いてある。(青文字は特にお勧め作品)

「クリスマスに届いた愛」<ONE MAGIC CHRISTMAS>(1985/アメリカ)
「3人のゴースト」<SCROOGED>(1988/アメリカ)
「クリスマスに万歳!」<ALL I WANT FOR CHRISTMAS>(1991/アメリカ)
トナカイのブリザード」<BLIZZARD>(1991/アメリカ・カナダ)
「真夜中の戦場クリスマスを贈ります 」<A MIDNIGHT CLEAR>(1992/アメリカ)
「サイレントナイト/こんな人質もうこりごり」<HOSTILE HOSTAGES>(1994/アメリカ)
「あなたが寝てる間に」<WHILEYOUWERESLEEPING>(1995/アメリカ)
「天使の贈りもの」<THEPREACHER'SWIFE>(1996/アメリカ)
「シングル・オール・ザ・ウエイ」<JINGLEALLTHEWAY>(1996/アメリカ)
「マイケル」<MICHAEL>(1996/アメリカ)
「サンタに化けたヒッチハイカーは、なぜ家をめざすのか?」
<I'LL BE HOME FOR CHRISTMAS>(1998/アメリカ)
ジャック・フロスト」<JACK FROST>(1998/アメリカ)
「天使がくれた時間」<THEFAMILYMAN>(2000/アメリカ)
セレンディピティ」<SERENDIPITY>(2001/アメリカ)
「クリスマスでウエディング!」<TWICE UPON CHRISTMAS>(2001/アメリカ)
「NOEL ノエル」<NOEL >(2004/アメリカ)
「クランク家のちょっと素敵なクリスマス」<CHRISTMAS WITH THE KRANKS>(2004/アメリカ)
「幸せのポートレート」<THE FAMILY STONE >(2005/アメリカ)
「チャーリーとパパの飛行機」<L'AVION>(2005/フランス)
戦場のアリア」<JOYEUX NOEL >(2005/フランス・ドイツ・イギリス・ベルギー・ルーマニア )
「ホリデイ」<THE HOLIDAY>(2006/アメリカ)
「フォー・クリスマス」<FOUR CHRISTMASES>(2008/アメリカ)