1997年2月12日

 

 この世の中に、科学だけでは説明のつかない事象が存在することを僕は否定しない。ただしそれが自分に起こるとは思わないが。「トワイライト・ゾーン」「アウターリミッツ」「世にも奇妙な物語」「アメリカン・ゴシップ」「Xファイル」など不可思議な世界を題材にした作品は多い。

 Unexplained FBI Cases。FBIに残る説明不可能な事件をもとにしたのが「Xファイル」で、その起源は1947年に起きたロズウェル事件最初のUFO撃墜・宇宙人捕獲事件にあるらしい。
 「Xファイル」は4シーズン目に入っても相変わらず人気が高いようだし、劇場用も制作されることが決まっている。「Xファイル」の制作費は1本あたり120万ドルで脚本にかける時間は3週間いうことだ。
 主演のモルダー捜査官デビッド・ドゥカブニーは1960年生まれ。「ワーキング・ガール」「カリフォルニア」などに出演。またテレビでは「ツイン・ピークス」の女装したFBI捜査官のデニス役で登場している。アメリカの女性ファンは彼のことをC&C(Confusing & Cute)と呼んでるらしい。つまり、ぼーっとした顔、のことだ。
 スカリー捜査官ジリアン・アンダーソンは1968年生まれ。300人からのオーディションを突破して主演の座を獲得。幾つかの舞台と「クラス・オブ96」のテレビ出演経験はあるものの、映画出演はまだない。
 余談ではあるがモルダーを除いてもまだ「ツインピークス」に登場していた俳優が何人かいるのでご紹介しよう。「海の彼方に」にスカリーの軍人の父親は、ツインピークスでボビーの厳父ガーランド・ブリッグズ大佐を演じたドン・デービス。「変形」に登場するネイティブ・アメリカンの保安官は、ホーク保安官役だったマイケル・ホーン。「続スクイーズ」の冒頭に登場する女性判事カーンは、グレート・ノーザン・ホテルのオーナー、ベン・ホーンの妻役を演じていたジャン・ダーシーだった。
 ところで、現在日本で観ることのできる「Xファイル」のビデオ作品数は「Xファイル1・2・3」の併せて71作品だ。「導管」「影」「炎」「再生」「闇」 「輪廻」「宿主」「血液」「不老」「名簿」「黙示」「新鮮な死体」「恐怖の均整」「奇跡の人」「骨董」「執筆」「海底」「グロテスク」「化身」 などタイトルをみただけで十分興味を引かれる。僕が気に入っている作品は「イヴ」遺伝子操作によって生まれたIQ265の天才たちの恐怖。「呪文」黒魔術を題材にしたオカルトもの。「歪み」米軍艦の中で起こる急速な老化現象等だ。    
 
 実は、今まで他人に話したことはなかったが、僕は実に奇妙で不思議な事件に遭遇したことがある。今回はそれをお話ししよう。

 

File No.410「教室」

 

もう24年も前のことになる。
あの事件が起こったのは、僕が小学6年生のときだった。
その日はいつもより早く学校に行かなくてはならなかった。
というのは、その日の日直当番だったからだ。僕は朝起きたときから、いつもと何かが違うと感じていた。
何が違うのか分からなかったが、何か嫌な予感がしていた。
7時15分には学校の校門をくぐっていた。
急に背筋に寒気を感じたのだった。
校門から僕の教室を見た。
誰かがいるような気配がしたが、皆が来るにはまだ早すぎる時間だった。
上履きにはきかえ静かな廊下をまっすぐ進み、突き当たりで4階まで続く階段をゆっくりと上がって行った。
4階に着き僕の教室に向かって歩いているそのときだった。
ゴッという机がずれるような音が教室内から聞こえたのだった。
僕はもう誰かが来ているのかなと思い、閉まっていた教室のドアを開けた。
ギャー!僕はこの出来事に驚き悲鳴を上げた。
すぐに用務員のおじさんが、僕の声を聞きつけ飛んで来た。
そしておじさんまでもが、オォォォー!!と声にならない声あげ、それを注視した。
僕ら二人はただ呆然と立ち尽くしていた。
2、3分たってから別の生徒がやってきた。
彼らもそれを見て、ワァァァー!!!と叫んだ。

もちろんこの不可解な事件の真相は未だに解明されていない。
おそらくこのまま真実は明らかにされることなく人々の記憶から消えていくのだろう。
モルダー、スカリーのような捜査官が現れない限り迷宮入りの事件となるであろう。
我々人間が、あらゆる分野で高度なテクノロジーを駆使すれば大概のことは解明できると思われるのだが、それでも世の中には科学だけでは説明できないことがやはりあるのだ。今回のこの例がいい例だ。

いったい誰が何の目的で机の上にウンコなんかしたのであろうか?

確かに「X-ファイル」は存在する。