2014年9月23日
「ウェイバック-脱出6500km-」
<THE WAY BACK>
2010/アメリカ・アラブ首長国連邦・ポーランド
主演:ピーター・ウィアー/ジム・スタージェス/エド・ハリス
時代は1940年の第二次世界大戦下。シベリアの矯正労働収容所から脱出し、6500kmを歩き続けてインドへ逃れたという実在のポーランド人兵士の回顧録『脱出記 シベリアからインドまで歩いた男たち』の映画化だ。
極寒のシベリアから暑い国インドまでの道程で、命を失う仲間、途中で加わる新たな仲間たちとの脱出物語が、おもしろくないはずがない。また実話であることにも興味を掻き立てられた。
ストーリーとしては、この手の作品によくあるもので、非常に月並みなものなのだが、希望と絶望、そして、生き抜こうという強い意志と虚脱感が交錯する物語が、月並みという言葉を忘れさせてくれる。
似たような作品では、
「9000マイルの約束」<AS FAR AS MY FEET WILL CARRY ME>
2001/ドイツ
主演:ハーディ・マーティンス/ベルンハルト・ベターマン
があった。
この作品も、シベリアの強制収容所から9000マイル(約1万4208キロ)離れた祖国ドイツに住む妻と娘に会うために、歩いて逃げる物語で実話を基にしている。
舞台と年代は違うが、
「裸足の1500マイル」<RABBIT-PROOF FENCE>
2002/オーストラリア
主演:フィリップ・ノイス/エヴァーリン・サンピ
という実話に基づく作品もあった。
1931年の西オーストラリアが舞台だ。当時のオーストラリア政府は先住民族アボリジニの子どもたちを親から強制的に隔離し、白人社会に適応させようとする政策を実施していた。母親から引き離され強制収容された3人の少女たちが、施設から脱走し、母のもとへ帰るために1500マイル(約2400キロ)を90日かけて歩き続ける物語だった。
僕は、毎年、仲間たちと4時間で20キロを歩くイベントを開催しているが、毎年、暖かな日差しの下を楽しく歩いている。目的地に到着すれば、温泉とビールが待っている。
毎日が晴天で、かつ、適温、そして、ぐっすり眠ることのできるベットがあれば、9000マイル歩いても構わないのだが・・・