2016年5月21日
今年も半分が終わろうとしている。
例年であれば、すでに200本はとっくに観ているのだが、ここラオスでは今日の時点で68作品しか観ていない。
内訳は、◎2本、○33本、△11本、x22本となっている。
今日は、◎○作品をショートコメントすることにする。
まずは◎作品から。
「ワイルド・スピード SKY MISSION」<FURIOUS 7>
2015/アメリカ
監督:ジェームズ・ワン
主演:ヴィン・ディーゼル/ポール・ウォーカー
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ヨーロッパ全土で暗躍していたオーウェン・ショウ(ルーク・エヴァンス)率いる国際犯罪組織を壊滅させ、レティ(ミシェル・ロドリゲス)を奪還したドミニク(ヴィン・ディーゼル)と仲間たち。ロサンゼルスで安息の日々を過ごす彼らのもとに、東京から1本の電話が入る。「お前たちの仲間を殺した。」――電話の主はデッカード・ショウ(ジェイソン・ステイサム)。オーウェン・ショウの兄であり、かつてドミニクたちが対峙したどんな敵よりも恐ろしい男だった――。弟の仇を討つために復讐に燃えるデッカード・ショウと、仲間を失い怒りに燃えるドミニクたち。すべてを奪おうとする男を目の前に、遂にドミニクら“ファミリー"は最後の手段に打って出る――。
かつて観たカーアクションシーンで、「こりゃ、すげー」と思っていたのが、「マッドマックス2」と「ミッシェ
ル・バイヨン」だったが、毎年毎年、カーアクションについては、とにかく進化が著しい。「FURIOUS 7」も
もちろん例外ではない。すごい!!のひとことに尽きる。
ただ、それだけではない。背景には家族、友情・仲間の物語があり、それがこの作品を支えている。これがあるからこそ、この作品はシリーズとして続いている。しかし、ポール・ウォーカーの死には驚いた、残念だ。
彼主演の「逃走車」を最近観たが、今一つのできだった。僕にとっての彼のイメージはすでにワイルド・スピードのキャラクターイメージが出来あがってしまっている。そのこともあり、どうしても比較して観てしまうため、単独行動する彼の設定自体に、どこか物足りなさを感じてしまった。
「TIME CRIMES タイム クライムス」
<LOS CRONOCRIMENES>
2007/スペイン
監督:ナチョ・ビガロンド
主演:カラ・エレハルデ/カンデラ・フェルナンデス
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1時間前の世界に舞い戻ってしまった男の顛末を描くSFサスペンス。森の中の一軒家に引っ越してきたエクトルは、ある日気を失っている裸の少女を見つける。その時、突如現れた謎の男に襲われた彼はある施設に辿り着くが、そこは“1時間前の世界”で…。
まったく展開が読めなかった。それだけになかなか楽しむことができた。
内容は、タイムマシンが軸となるのだが、そこにこれまでのタイムマシン作品とは全く違う展開が次々におきて行く。おそらく僕だけではなく、観客はこの繰り返される展開の先を読もうとするに違いない。しかし難しい。まるで壊れそうで壊れない欠点はあるのだが、やはりいつまでも続くメビウスの帯のようだった。
「愛を複製する女」<WOMB>
2010/ドイツ・ハンガリー・フランス
監督:バネデク・フリーガオフ
主演:エヴァ・グリーン/マット・スミス)
<概要 amazon>
海辺の小さな田舎町。
科学が発達した今も残る美しい風景に囲まれ、幼なじみのレベッカとトミーは、子どもながらも深い愛情で結ばれていた。
やがて大人になり、当たり前のように将来を誓い合う二人。しかし幸せの絶頂の中、突然の事故でトミーは帰らぬ人となる。
極限の哀しみに打ちひしがれるレベッカだったが、再び幸せを取り戻すため、あるとんでもない方法を思いつく。
それは最先端の科学の力で、トミーのクローンを自ら宿し、産み、そして育てることだった!
果たして、彼女がくだした決断の先に待ち受ける過酷な運命とは?!
非常に恐ろしい物語だ。
現実的に、このような女性はいないだろう。もしいたとしたら、世間からは冷ややかな目で見られるに違いない。
彼女の場合は、あまりにも愛し過ぎていたが故、この行動しかとることができなかった。ここが恐ろしい。あるのは、自分自身の願望のみとなる。盲目の愛が、いったいどのような副作用を起こすかを考えずして突き進んでしまう。
そして、その盲目の愛が齎す副作用はあまりにも大きすぎた。
久々に、愛の深さが時には狂気にも通じるということを、この作品を観て改めて感じさせられた。