2016.08.14
「グランド・ブダペスト・ホテル」
THE GRAND BUDAPEST HOTEL
2013/イギリス・ドイツ
監督:ウェス・アンダーソン
主演:レイフ・ファインズ
F・マーレイ・エイブラハム
アカデミー各賞受賞
美術賞・衣装デザイン賞・メイキャップ&ヘアスタイリング賞・作曲賞
<概要 amazon>
「美しい山々を背に優雅に佇む、ヨーロッパ最高峰と謳われたグランド・ブダペスト・ホテル。その宿泊客のお目当ては"伝説のコンシェルジュ"グスタブ・Hだ。彼の究極のおもてなしは高齢マダムの夜のお相手までこなす徹底したプロの仕事ぶり。
ある日、彼の長年のお得意様、マダムDが殺される事件が発生し、遺言で高価な絵画がグスタブに贈られたことから容疑者として追われることに。愛弟子のベルボーイ・ゼロの協力のもとコンシェルジュの秘密結社のネットワークを駆使してヨーロッパ大陸を逃避行しながら真犯人を探すグスタヴ。殺人事件の真相は解明できるのか!?」
なんとも不思議な感じの作品だった。
語られるお話がそのまま摩訶不思議に展開されていく「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」と同じ匂いがした。また、画面に映しだされるピンクがやけに印象として残る作品でもあった。ところどころの映像の印象は、オドレイ・トトゥ主演の「アメリ」を思い出させてくれる。
語られる内容をまともに受けると、どこまで本当なのかしら?というものが多いのだが、?があるからこそ、観客は興味をそそられる。ジャンルで言えば、ミステリー・サスペンス&コメディーになる。
アップテンポの展開で観客を楽しませながらも、最後は少ししんみりと、そして、じわ~とさせてくれるシナリオはお見事だった。
こんなコンシェルジェがいたら、確かに客はリピートしたくなるのだろうな。いいや、逆かも。