2018.02.25

シェイプ・オブ・ウォーター

THE SHAPE OF WATER

 

2017/アメリカ

監督:ギレルモ・デル・トロ

主演:サリー・ホーキンス/マイケル・シャノン

 

 久方ぶりに楽しめる1級ファンタジー作品に出会えた。 

 

 作品は半漁人と発声障害の独身女性との淡い恋物語だ。 

 舞台は1962年米ソ冷戦下時代のアメリカ政府研究所。ここで清掃員として働くイライザは政府が生きたまま捕獲した半漁人と出会う。

 

 作品序盤は2人の通い合う心が本物で確かであることをスローなテンポで描写していくのだが、中盤からは活劇的な展開となりそのまま終盤へと向かう。 

 序盤では言葉がなくても気持ちが通じるほのぼのとした2人の交流に気持ちが和み、中盤では惹かれあう2人の幻想的で美しいシーンが描写され僕はファンタジーの世界に引き込まれる。そして終盤のあのシーンは観客の想像に委ねられた演出になっているので、もちろん僕の解釈はまさにおとぎ話のままハッピーエンドとなった。 

 

 ファンタジーの意味を改めて調べてみた。 

 

<ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典> 

空想小説。現実とは別の世界・時代などの舞台設定や,超自然的存在や生命体などといった登場人物の不可思議さに,物語の魅力を求めたもの。 phantasyとも表記する。ウィリアム・シェークスピアの『夏の夜の夢』A Midsummer Night's Dream,ジョナサン・スウィフトの『ガリバー旅行記』 Gulliver's TravelsJ.R.R.トールキンの『指輪物語』 The Lord of the RingsT.H.ホワイトの『永遠の王-アーサーの書』 The Once and Future Kingなどもこのジャンルに含まれる。サイエンス・フィクション (SF ) をファンタジーの形式の一つとみることも可能だが,SFは通常,未来に舞台設定を置き,科学や技術のある側面に基づいた小説である。

 

<世界大百科事典 第2版> 

ギリシア語のファンタシアphantasia(〈映像〉〈想像〉の意)に由来し,一般に幻想を意味するが,文学においては夢想的な物語全般に冠せられる名称。童話,妖精物語,メルヘンなどと呼ばれる従来の文学ジャンルに,深層意識やシンボリズムなど現代的な意義が付されたもので,魔術や妖精といった超自然の要素が実際に機能する世界を扱う。とくに1960年代以降,社会秩序や権威を支える認識基盤に対する反抗が世界的に盛りあがるにつれ,若い読者層に歓迎されだした。 

 

 これまで僕が観た恋愛系ファンタジー○作品は下記(青は◎)

  

天国から来たチャンピオン」(1978/アメリカ) 

「エバーラスティング ある日どこかで」1980/アメリカ 

「スプラッシュ」(1984/アメリカ) 

「スターマン/愛・宇宙はるかに」(1984/アメリカ) 

「レディホーク」(1985/アメリカ) 

「シザーハンズ」(1990/アメリカ) 

「マネキン2」(1991/アメリカ) 

フォーエヴァー・ヤング 時を越えた告白」(1992/アメリカ) 

「シティ・オブ・エンジェル」(1998/アメリカ) 

「ジョー・ブラックをよろしく」(1998/アメリカ) 

アンドリューNDR114」(1999/アメリカ) 

「天使がくれた時間」(2000/アメリカ) 

「イルマーレ」(2006/アメリカ) 

「スターダスト」(2008/アメリカ・イギリス) 

「時をさまようタック」(2008/アメリカ) 

「きみがぼくを見つけた日」(2009/アメリカ) 

「アップサイドダウン重力の恋人」(2012カナダ・フランス) 

ニューヨーク 冬物語」(2014アメリカ)