2018.07.20 

ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ 

THE BIG SICK 

 

2017/アメリカ 

監督:マイケル・ショウォルター 

主演:クメイル・ナンジアニ/ゾーイ・カザン 

 

<概略 公式サイト) 

 パキスタンで生まれシカゴに移住したクメイルは、弁護士になれという親の反対を押し切って、コメディアンを目指していた。アメリカ人大学院生のエミリーと付き合っていたが、同郷の花嫁しか認めない厳格な母親に言われるまま、見合いをしていたことがバレて破局に。

 ところが数日後、エミリーは原因不明の病で昏睡状態に。クメイルは病院で、エミリーの両親に出会う。最初は娘を傷つけたクメイルに怒っていた両親だったが、意外な出来事をきっかけに3人は心を通わせ始める。深い愛に満ちた彼らと共に命の危険にさらされるエミリーを見守るクメイルは、自分にとっても彼女がいかに大切な存在かに気付いていく。未だ売れるチャンスは掴めなかったが、夢を応援してくれた彼女のためにも、ステージに立ち続けるクメイル。果たして、エミリーは目覚めるのか? その時、二人の未来の行方は? 

 

.国や習慣が違っても二人の想いが強ければ幸せな恋人同士に容易くなれるのだが、結婚となると突然ハードルが高くなる。そう、家と家の問題が絡んでくるからだ。どの国に住む人も自分には当たり前の日常生活がある。その生活の基盤を辿っていくと宗教や文化に行き着く。これは一筋縄ではいかないだろう。その高いハードルを越えることができる唯一の手段は相互理解しかない。それが困難な場合は、いわゆる駆け落ちのような方法しか残らないだろう。つまり、家族と縁を切り親たちと決別することだ。 

この作品ではエミリーが昏睡状態になりクメイルとエミリーの両親との距離が急速に縮まり理解しあっていく。もしエミリーに何事も起きていなければこのような展開にはならず、二人は別れたままになる。あるいは、仮に家族同士が相互理解し円満にスタートしたとしても、いずれ日々の習慣の違いに直面しひと悶着があってもおかしくない。 

一般論としては、二人が相互に努力し双方の家族に理解を得るよう働きかけることが重要だろう。その結果が芳しくなければそれはそれで致し方ないのだが、気持ちとしては少しは楽に違いない。後は二人の想いを遂げるため突き進むしかないだろう。

 

 このような国際結婚を題材にした作品で僕が◎を付けたのが「招かれざる客」、〇作品には「最高の花婿」、「マイ・ファミリー・ウエディング」がある。楽しめなかったのが「マイ・ビッグ・ファット・ウェディング」だった。国際結婚の可能性がある方は、このような作品を観ておいてもいいかもしれませんね。

 

 

 

 

 

招かれざる客

 

最高の花婿

 

マイ・ファミリー・ウエディング