2019.05.04
「新感染 ファイナル・エクスプレス」
<TRAIN TO BUSAN>
2016・韓国
監督:ヨン・サンホ
主演:コン・ユ/チョン・ユミ
<概要 amazon>
ソウル発プサン行きの高速鉄道KTXで突如起こった謎の感染爆発。疾走する密室と化した列車内で凶暴化する感染者たち--そんな列車に乗り合わせたのは、妻のもとへ向かう父と幼い娘、出産間近の妻とその夫、そして高校生の恋人同士…果たして彼らは安全な終着駅にたどり着くことができるのか--? 目的地まではあと2時間、時速300km、絶体絶命のサバイバル。愛するものを守るため、決死の闘いが今はじまる!
いわゆるゾンビもの。韓国作品だけあって殺害シーンは非常にグロくリアリティーが高い。こういうシーンを撮らせたら韓国作品は群を抜いている。
限られた時間・空間の中での生還劇にそれぞれキーパースンが配置されており、シナリオがよくできているので安心して観ることができた。最後の口ずさむ歌の伏線もセオリー通りでお見事。ただ、逆に言うと予想外の展開がまったくなかったため、新鮮さ、斬新さを求める人には今イチかもしれない。それでも、お話としてはまるでお手本のような完璧な起承転結構成になっているため、十分楽しめるのではないかと思う。
わかっていても最終章にはホロっとさせられた。
「犯罪の女王」
<THE QUEEN OF CRIME>
2016・韓国
監督:イ・ヨソプ
主演:パク・チヨン/チョ・ボクレ
<概要 amazon>
地方都市で美容院を営むミギョンは、検事を目指してソウルで試験勉強中の息子イクスの下宿アパートから、高額な水道料金を請求される。不審に思った彼女は急いでアパートに向かうが、息子の様子に変化はなく、水道も壊れてはいなかった。ミギョンはこの事件を解決しようとアパートの住人を調べていくうちに、別の恐ろしい事件がアパート内で起きていることに気付く-
おばさんが事件を解決するというTVドラマ的な作品だ。事件のきっかけは高い水道料金なのだが、この設定は普通のおばさんであることを表現するのにはうまい設定だった。
ただこのおばさん、只者ではない。好奇心の塊おばさんだ。その好奇心が別の事件を想起させ次第に核心へと繋がっていく脚本はうまい。
チンピラ兄ちゃんとタッグを組むにいたる二人の心情も優しい目線とユーモアの両輪で描かれており好感が持てる。
そんなに期待しないで観た作品だったが、なかなかの当たりだった。たまにはこの手の作品で冒険するのもいいかもしれない。