2019.08.04

 技術者たち」<THE CON ARTISTS

 

2014/韓国 

監督:キム・ホンソン 

主演:キム・ウビン/イ・ヒョヌ 

 

<概略 amazon 

ジヒョク (キム・ウビン) は優れた頭脳を持つ金庫破り。同時にあらゆる方法で人を惑わす詐欺師でもある。

その仕事に最適な人材を見つけるグイン (コ・チャンソク)、どんなセキュリティシステムでも破れる天才ハッカー、ジョンベ (イ・ヒョヌ) と手を組んで宝石店を襲い、一夜にして有名になった彼ら。そんな彼らに目をつけたのは、財界の大物チョ社長 (キム・ヨンチョル)。彼には壮大な計画があった。

それは、北東アジアで最高のセキュリティを誇る仁川税関に隠された1500億ウォンを制限時間40分以内に盗むというもの。誰も見たことのない、史上最高の強奪計画が今、始まる―。

 

邦題タイトルに惹かれ観た作品で、僕が想像したのは、いわゆるPrpojectX的な内容のものだった。しかし全く違った。それもそのはずで、原題は「THE CON ARTISTS」。動詞のconは、「嘘をつき、人を騙し何かをさせる」ことだ。それが名詞になれば詐欺になる。さらに、con artistとなれば、詐欺師になる。  

 

そう、詐欺師たちの話だった。想像とは全く違ったものの内容には大満足。この手のハリウッド作品は数多く制作されているが今ひとつの作品も多い。そういう観点から言えば、この韓国作品、外国でも動員を図れるのではないかと感じた。

 

 仲間を集め、さらに大悪党に従わざるを得ないまでの描写は非常にわかりやすく納得がいったのだが、金庫を破るシーンはあまりにもそっけなかった。それもそのはずで、タイトルは詐欺師。大がかりな詐欺をいかに成功させるかがポイントになるため、金庫破りの実行シーンは全体の構成からすればそれほど時間を割く必要もない、と言うのが監督の考えだったのだろう。ちなみに僕はあと1分を実行シーンに充ててもよかったと思うのだが。

 

 詐欺師たちを扱った作品のため大悪党も彼らの術中に見事にはまり観念。同時に種明かしがされるまで騙された観客も多かったかもしれない。詐欺師ジャンルの作品としては王道で楽しめる作品だった。