2020.08.01
「ラガーン」
<LAGAAN: ONCE UPON A TIME IN INDIA>
2001/インド
監督:アシュトーシュ・ゴーワリケール
主演:アーミル・カーン
<概要 Netflix>
1893年インド。干ばつに苦しむ農民たちに課せられた厳しい年貢。傲慢な英国人将校は、クリケットで勝てば年貢は免除、負けたら3倍という賭けを持ちかける。
3時間43分という長尺であるにも関わらず、イギリス統治下にあるインド人農民たちの意地とプライド、そして、生活をかけたクリケット勝負から目をそらすことができなかった。
当時のイギリス人はインド人を見下し奴隷のように思っていた。雨が降らず作物が育たたないという状況下でも彼らの生活苦には目もくれず、ただただ自分たちの生活を豊かにするため昨年の2倍になる年貢(ラガーンは年貢を意味する)を要求してきた。
そこで立ち上がったのが主人公なのだが、当初彼の行動は村人や他の村から反対を受けるものの次第に賛同者が集まり、ついにはチームを組めるだけの人数が集まり勝負が始まる。
クリケットのクの字も知らなかった村人たちが戦いを挑んだ理由の根幹には、民族の誇りを守ることがあった。蹂躙された状況からの脱却をクリケットを通して図ろうとした。そして、この気概こそが勝負のあの結末に繋がっていったのだった。
インド映画のため複数のダンスシーンがあるのだが、それらのシーンが作品の邪魔をすることは皆無だった。話の流れにうまく乗り大勢の村人たちが披露するピタリと息のあったダンスシーンは実に見事だった。