2020.08.02
「マーシャル 法廷を変えた男」
<MARSHALL>
2017/アメリカ
監督:レジナルド・ハドリン
主演:チャドウィック・ボーズマン
<概要 Netflix>
まだ人種差別が色濃く残る、1941年の米コネティカット州。
黒人運転手ジョゼフ(S・K・ブラウン)が、白人女性エリー(K・ハドソン)への強姦罪と殺人未遂の容疑で起訴される。
全米黒人地位向上協会の弁護士マーシャル(C・ボーズマン)は、地元の弁護士フリードマン(J・ギャッド)を相棒にして、裁判を戦うことに。
しかし、彼は差別主義者の判事から法廷での発言権を奪われ、さらにマスコミからの激しいバッシング、町の白人達からも襲撃を受ける。
そんな絶体絶命の状況の中、事件に隠された嘘が次々と明らかになり…。
この作品は実話を基に制作されている。
1967年、アフリカ系アメリカ人として史上初めて合衆国最高裁判所の判事に任命されたサーグッド・マーシャルの若き日の弁護士時代が描かれている。また、地元の弁護士フリードマンは、その後全米黒人地位向上協会へ移籍し黒人の裁判に関わり続けることになる。
実話であることを知りながらの鑑賞であったため、実在の人物であるマーシャルの有能さはそれなりに理解していたが、検察の出方に対する推測とそれに対する戦略、陪審員の決め方、被告人との信頼関係の築き方、マスメディアの使い方等、弁護士として非常に優秀で切れ者であったことが作品を通し、更に、具体的に理解することができた。こういう人が合衆国最高裁判所判事であれば、国民も安心して司法判断を受け入れることができるに違いない。