2022年3月13日
「ディープ・サンクタム」
<LA CUEVA>
2013・スペイン
監督:アルフレド・モンテーロ
主演:マルコス・オルティス
<概要 amazon>
スペインのフォルメンテーラ島にやってきた男女5人の若者たち。大自然の中、酒を飲み、ハメを外しながらバカンスを満喫していた。あくる朝、海沿いにある洞窟を発見した5人。まるで何かに導かれるかのように探求心を刺激された一行は、ライトの明かりだけを頼りに真っ暗闇の狭い隙間を這いながら、奥へ奥へと突き進んで行った。しばらくすると、怖がりのベゴが、「もう帰ろう」と言い出した。二日酔いで体調が良くないのも影響しているようだった。そうこうするうちに洞窟の奥深くまでたどり着いた一行は、来た道を戻ることに。しかし、唯一の目印にしていた柱の分かれ道で、地獄の運命が訪れてしまう…。
ジャンルで言えば、シチュエーションスリラーに入る作品で、光のない恐怖と、人を信用できなくなった時の真の戦慄が描かれている。
無計画で入った結果、この案を思いついた仲間に避難の矛先が向かう。そこからは、それぞれの上げ足をとる発言や怒りが湧き出し、各自が仲間に対し疑心暗鬼になっていく。この状態になれば、この作品のような最悪の悲劇が起きても不思議ではない。冷静さを失ったがために生還できず死を招いてしまうこともあるだろう。
僕はパニック系作品数多く観ているが、あくまでもフィクションとして見ているのでどこか他人事の自分がいる。いざ、自分がその立場になったとき、どう考え、どうふるまい対処しようとするのだろうか。映画のいいところは疑似体験が可能なところ。そう考えると、相当数のパニック作品を観ていることが、いざというとき、きっと役に立つと思っている。
映画ではないが、実話を再現したアメリカの「ディスカバリー・チャンネル」内の人気番組「I Shouldn't Be Alive」がDVD化されていたので、2009年か下記全20作を観た。このような場面に遭遇したくはないが、万が一の時は疑似体験が役に立つだろう。
「二重遭難 ~壮絶 アラスカの雪崩~」
「鋼鉄の棺 ~猛吹雪 死のドライブ~」
「死の無人島 ~幻想の楽園 決死のサバイバル~」
「巨石の十字架 ~死へのカウントダウン~」
「ジョーズ・アタック ~人喰いザメの恐怖~」
「密林の迷宮 ~アマゾンからの脱出~」
「獣の群れ ~猛獣と孤独な闘い~」
「死の漂流 ~太平洋の二人 友情か死か~」
「戦場からの招待状 ~密林 ゲリラからの逃避行~」
「冷血の洞窟 ~親子の絆 死のスキー旅行~」
「暗黒の漂流 ~悪夢のホワイトアウト標高6000メートルの猛吹雪~」
「暗黒の漂流 ~失われたバケーション~」
「死のラフティング ~巨大グリズリーからの逃避行~」
「死界への浮上 ~恐怖のスキューバダイビング~」
「死神の棲む峡谷 ~兄弟の絆 極寒の試練~」
「死地への案内図 ~アマゾン 出口なき彷徨~」
「ザンベジ川の生贄 ~影なき捕食者たちの恐怖~」
「ボーイスカウト 死の散策 ~グランドキャニオンの悲劇~」
「地獄の空中撮影 ~灼熱噴火口からの脱出~」
「荒野の墓標~壮絶 カラハリ砂漠からの脱出~」
学生時代、西湖にあるコウモリ穴に入ったことがある。当時は、洞窟内に灯りはなかったと記憶している。20メートルくらい入り振り返ると、外の光がとても恋しく思えた。もちろん、そこからは奥に入らず、すぐに引き返し悲劇は起こらなかった。楽しい思い出のみが残っている。