2005年4月30日
2005年4月29日のGW初日、かねてからの計画だった40キロウォークの計画を実施した。スケジュールは午前6:15にA君の家に集合。そこから最寄の駅に向かい、電車を乗り継ぎ8:20にJR久里浜駅で別の友人Y君と合流。ちなみにこの3人の関係はというと、A君はかつての僕の塾バイト時代の生徒。Y君は僕の中学時代からの友人。
かつて生徒たちが僕の家に遊びにきていたときから、Y君も何回かそこにいていっしょにトランプなどして遊びに参加していたためすでに顔見知りというのが、A君とY君。ところで年に1~2回、A君夫妻を自宅に招待し大いに飲んで語っている。A君とは、そんな気楽な間柄である。Y君もしかり。お互いに遠慮することなく、何でもれる仲間だ。
今回の計画概要は、8:20JR久里浜駅出発―9:00ペリー公園―9:30野比海岸―10:00野比交差点―10:30津久井浜駅入口―11:00三浦海岸駅入口―11:30引橋―12:00三崎警察署―12:30城ヶ島大橋―12:45城ヶ島到着の片道20キロ。そして帰りはこの逆の、合計40キロというものだった。この計画の最大の目玉は、城ヶ島到着後に釣りをし、釣果をあげることだったのだが、結果としては3人で河豚1匹という不甲斐ない結果だった。
この40キロ計画の結末を先に記しておくと、結局は20キロウォークで終了した。城ヶ島には時間も予定通りの到着となったのだが、腹ごしらえということで、食堂に入り、まぐろ赤身定食を頼んだ。そしてもちろんビールも。このビールがとても冷えていてうまかったため、調子にのってさらに数本頼んでしまったことが、結果として引き金になった。しかし、本当にうまかった、あのビールは。やはり20キロも歩くと相当喉が渇いていたので、ビールの味も、また格別だった。食堂を後に、僕らは磯へ行き、釣りと再びビールを堪能した。釣りを終了した時点で、もう20キロを歩く気力はすでになく、帰りは三崎口までバスに乗り、そこからは京急線で一路家を目指し、帰宅したのは午後7時ちょうどだった。風呂に入った後は、またビールを飲み、その日は20キロウォークの心地よい疲労から、10時には床につき、夢ひとつ見ることなく、爽快な朝を迎えた。そして朝食後、このコラムを書き始めたというのが、GW二日目の今日ということになる。
さて、本題の映画コラムだが、今回はロード・ムービーだ。僕のお奨めは・・・。
「グレイスランド」<FINDING GRACELAND>
1998/アメリカ
監督:デヴィッド・ウィンクラー
主演:ジョナサン・シェック/ハーヴェイ・カイテル/ブリジット・フォンダ
1年前の妻の事故により心を閉ざしている男と、エルヴィス・プレスリーと名乗る男の心の交流を描いた物語だ。
ハーヴェイ・カイテル演じるエルヴィスと名乗る男の大人の優しさに胸を熱くさせられた。ブリジット・フォンダは相変わらずチャーミングでした。
「心の指紋」<SUNCHASER>
1996/アメリカ
監督:マイケル・チミノ
主演:ウディ・ハレルソン/ジョン・セダ/アン・バンクロフト
末期ガンに冒された16歳の凶悪犯と、人質になるエリート医師との友情物語。未開の自然地帯を逃亡するうちに芽生える男たちの絆とグランドキャニオンの映像がいい。
「セントラル・ステーション」<CENTRAL DO BRASIL>
1998/ブラジル
監督:ヴァルテル・サレス
主演:フェルナンダ・モンテネグロ/マリリア・ペーラ
ベルリン映画祭でブラジル映画史上初の金熊賞授賞。リオ・デ・ジャネイロの中央駅で初老の女ドーラは手紙の代筆業をしている。そこで身寄りをなくした少年ジョズエと知り合い、気は進まぬまま少年の父親探しの旅に付き合うこととなるのだが、いつしか旅する二人には母子に似た絆が生まれていく。ドーラの心の変化が自然に描かれている。
「ストレイト・ストーリー」<THE STRAIGHT STORY>
1999/アメリカ
監督:デヴィッド・リンチ
主演:リチャード・ファーンズワース/シシー・スペイセク/ハリー・ディーン・スタントン
73歳のアルヴィンは、10年来仲違いをしていた兄の心臓発作を聞き、時速8kmのトラクターで560km離れた兄の元へと向かう実話。その途中でさまざまな優しい人との出会いに助けられ、アルヴィンは560キロもの旅を続け兄との仲を取り戻す。ついに対面を果たした兄弟、しかしなかなかお互い素直になれないのだが、そんなお互いの気持ちはよく理解している。このラストシーンにジンときた。
「姉のいた夏、いない夏」<THE INVISIBLE CIRCUS>
2001/アメリカ
監督:アダム・ブルックス
主演:ジョーダナ・ブリュースター/クリストファー・エクルストン
大きな存在だった姉の死の真相を知るため、母親の反対をも押し切って、姉の足跡をたどりヨーロッパを旅する一人の女性。旅をしていく中で彼女の心はいつしか成長していくという心の成長を描いた物語。積極的に行動することで人は成長していくのです。
「ハリーとトント」<HARRY AND TONTO>
1974/アメリカ
監督:ポール・マザースキー
主演: アート・カーニー/エレン・バースティン>区画整理でニューヨークのアパートを追い出された72歳のハリーと愛猫トントの旅物語。旅先で出会う人々の交流が静かに描かれており、その温かなユーモアと優しい視点は観る者を心豊かにしてくれる。
ロードムービーでは、その他にもこんな作品があった。
○「テルマ&ルイーズ」<THELMA&LOUISE>
1991/アメリカ
監督:リドリー・スコット
主演:スーザン・サランドン/ジーナ・デイヴィス/ハーヴェイ・カイテル/ブラッド・ピット
○「パーフェクト・ワールド」<A PERFECT WORLD>
1993/アメリカ
監督:クリント・イーストウッド
主演:ケビン・コスナー/クリント・イーストウド
△「プリシラ 」<THE ADVENTURES OF PRISCILLA,QUEEN OF THE DESERT>
1994/オーストラリア
監督:ステファン・エリオット
主演:テレンス・スタンプ/ヒューゴ・ウィービング/ガイ・ピアース/ビル・ハンター>
○「3人のエンジェル」
<TO WONG FOO,THANKS FOR EVERYTHING!JULIE NEWMAR>
1995/アメリカ
監督:ビーバン・キドロン
主演:ウェズリー・スナイプス/パトリック・スウェイジ
○「アメリカの災難」<FLIRTING WITH DISASTER>
1996/アメリカ
監督:デヴィッド・ラッセル
主演:ベン・スティラー/パトリシア・アークエット
△「オー・ブラザー!」<O BROTHER WHERE ART THOU?>
2000/アメリカ
監督:ジョエル・コーエン
主演:ジョージ・クルーニー/ジョン・タトゥーロ/ティム・ブレイク・ネルソン
△「天使が降りたホームタウン」<HOMER AND EDDIE>
1988/アメリカ
監督:アンドレイ・コンチャロフー
主演:ジェームズ・ベルーシ/ウーピー・ゴールドバーグ
△「逃げる天使」<CHASERS>
<1994/アメリカ
監督:デニス・ホッパー
主演: トム・ベレンジャー/ウィリアム・マクナマラ
○「パパと呼ばれて大迷惑!?」<FATHERHOOD>
<1993/アメリカ
監督:ダレル・ジェームズ・ルート
主演:パトリック・スウェイジ/ハリー・ベリー
△「小さな旅人」<IL LADRO DI BAMBINI>
<1992/イタリア・フランス・スイス
監督:ジャンニ・アメリオ
主演:エンリコ・ロ・ベルソ/ヴァレンティーナ・スカリーチ
僕は18歳から結婚した25歳まで、毎年一人旅に出かけていた。旅先では多くの仲間を得ることができ今でもその当時の仲間たちとの交流は続いている。今思えば、多くの人たちとの出会いは自然と自分自身を成長させてくれたと思っている。行く先々での出会いを求めたからこそ、僕の場合は、一人旅を続けることとなった。僕の場合の一人旅とは、家を出る時と帰ってくるときのみが一人で、あとは必ず誰かがいたので、決して孤独を求めての旅ではなかった。映画のようにその時点で何かに気づいたり、人間がひとまわり大きくなったなどととは、当時思ったことはなかったが、そんな7年間の僕だけのロード・ムービーは、間違いなく今の僕の原点になっている。