2005年7月2日

 

 2、3日前までは、プランターのプチトマトの100粒を超える緑だった実が、暑さと共に赤く色づき始めた。もうすぐそこに夏が待っている。そして夏休みも。今年の夏は、またまた家族でタイに行くことに決めた。我が家の夏休みは、あと3週間足らずで始まることになる。

 

 20年以上も昔のことにはなるが、学生時代の夏休みにすることは決まっていた。まずは、夏休みを有意義に過ごすための資金稼ぎであるアルバイト。高田馬場にある西戸山公園からワゴン車に乗り工事現場に向かい、そこでの肉体労働。当時の仕事内容を紹介すると、木造家屋の解体屋。仕上がり後のマンションや解体後の現場の残材や廃材を麻袋に詰める片付け。ネコ(一輪車)でのセメントや廃材運び。マンション外壁塗装、足場つくり、廃材のトラックへの積み込み等、いろいろあった。日当は仕事内容や場所により違うが、6千~1万円で茶色の封筒に無造作に現金が入っていた。体を鍛えることができ、お金も貯まる結構割のいい条件のアルバイトだった。もう一つは、以前書いたことがある塾のアルバイト。これも時給がよく効率的なアルバイトだった。この2種類のアルバイトを組み合わせながら夏休みの軍資金を稼いでいた。稼いだお金は全部旅に使った。四国はついに行くことがなかったが、北海道から九州までいろいろな場所へ行った。また、毎年自転車で碓氷峠にも上った。この峠の勾配は結構きつい。峠超え前日は、横川駅か駅の側の川原で野宿をし、暑くなる前にペダルをこぎ始め、休憩も入れて2時間くらいで上りきったと記憶している。今振り返れば、本当に充実した夏休みを過ごしていたと思う。

 

 さて今回は、タイトルに夏・サマーが入った僕の観たお奨め作品を紹介する。 

 

さて今回は、タイトルに夏・サマーが入った僕の観たお奨め作品を紹介する。
 
「ウォルター少年と、夏の休日S}<Secondhand Lions>

2003/アメリカ 

監督:ティム・マッキャンリーズ 

主演:マイケル・ケイン/ロバート・デュヴァル/ハーレイ・ジョエル・オスメント

何か秘密の過去を持った頑固な二人のおじいさんとその遠い親戚にあたる少年との間に芽生える、ある夏の物語だった。マイケル・ケインのおとぼけと、まさに頑固で一本気なロバート・デュヴァルの演技がとても魅力的だった。
 

 

 

姉のいた夏、いない夏」<The Invisible Circus>

2001/アメリカ 

監督:アダム・ブルックス 

主演:ジョーダナ・ブリュースター/クリストファー・エクルストン

 

大きな存在だった姉の死の真相を知るため、母親の反対をも押し切って、姉の足跡をたどりヨーロッパを旅する一人の女性。旅をしていく中で彼女の心はいつしか成長していくという心の成長を描いた物語。
 

 

真夏の出来事」<Head Above Water>

1997/アメリカ

監督:ジム・ウィルソン 

主演:ハーヴェイ・カイテル/キャメロン・ディアス

 

バカンスである孤島に訪れたエリート判事ジョーイとその若い妻ナタリー。あることが起こり、二人は死体を遺棄しなくてはならなくなる。ゆっくりと時間が流れていく島の中で、死体を遺棄しようと焦りまくる二人の前に、第三者の青年が現れる。偶然とはいえ殺人を扱った作品ではあるのだが、妻と夫のどこかおとぼけ要素の演技が、コメディータッチに描かれ、オチもなかなかコミカルでユーモアのある作品。

 

カミーラ あなたといた夏」<Camilla>

1994/アメリカ 

監督:ディーパ・ミータ 

主演:ジェシカ・タンディ/ブリジット・フォンダ/ヒューム・クローニン

 

舞台に立つミュージシャンの夢を見ているがかなわない妻フリーダ。画家の夢を諦めたが、今は商業アーティストとしての成功を狙っている夫。そんなしっくりこない夫婦が休暇をとりジョージア州のピーボ島へ行く。そこで彼らは、かつてバイオリニストとして世界中を飛び回っていたという不思議な魅力を持った老女カミーラに出会う。カミーラの人生観に影響を受けたフリーダは、カミーラのある思い出のトロントにあるコンサートホールへカミーラといっしょに向かう。その過程で、フリーダは自分に対し自信を取り戻していく。一方、カミーラはかつての失敗を繰り返えさないある行動をとる。そのシーンがいい。それぞれが、それぞれに人生に対しまっすぐ勝負していくことを見つけていくロード・ムービー。
 

 

インディアン・サマー タマワクの英雄たち」

Indian Summer>

1993/アメリカ 

監督:マイク・バインダー 

主演:アラン・アーキン/ダイアン・レイン

 

少年少女時代に訪れたキャンプ場の管理人から懐かしい手紙が届いた。一同に会するのは十数年ぶりのことだった。だが、そのキャンプ場はまもなく閉鎖すると管理人から告げられる。僕らが大人になって忘れてしまったものやなくしてしまったもの、きっとたくさんあるはずです。
 

 

サンドロット/僕らがいた夏」<The Sandlot>

1993/アメリカ

監督:デヴィッド・ミッキー・エヴァンス 

主演:トム・グイリー/マイク・ヴィタ

 

ある少年のちょっとした勇気と、仲間たちとの友情を描いた、あるひと夏のノスタルジックな少年時代の物語。スタンド・バイミーをもっとコミカルに描いた作品。このような作品を観ると、これに似たようなことが確かにあったことを思い出す。
 

「君がいた夏」<Stealing Home>

1988/アメリカ 

監督:スティーヴン・カンプマン/ウィル・アルディス 

主演:マーク・ハーモン/ジョディ・フォスター

 

ビリーにとって特別の人だった6歳年上の従姉ケイティが自殺した、との知らせをビリーは受ける。ケィティの遺言は、ビリーに遺灰を葬ってほしいというものだった。かつては野球選手として活躍していたビリーだったが、今は落ちぶれた生活を送っている。ケイティの遺言を守るべくビリーは、かつてケイティと過ごした場所やケイティ言葉を思い出しながら、遺灰を葬る場所探しに出かける。そしてその中で、改めてケイティへの深い想いとかつての輝いていた自分を見つけ、そこからまた彼の新しいスタートが始まろうとしていた。
 

 

おもいでの夏」<Summer Of '42>

1970/アメリカ 

監督: ロバート・マリガン 

主演:ジェニファー・オニール/ゲイリー・グライムズ

 

第二次世界大戦の夏、15歳の少年ハーミーは、丘の上の一軒家に住む年上の女性ドロシーと親しくなっていく。楽しい日々が過ぎていくのだが、ある日、彼女のもとに夫の戦死を知らせる電報が届けられた。その夜、悲しみに打ちひしがれた彼女とハーミーは結ばれる。しかし翌朝ドロシーは手紙を残して姿を消した。手紙にはこう書かれていた。
―あなたが世の中の無意味な悲しみに会うことがないように祈っています。愛するハーミー、いつまでもよいことだけがありますように―。  
とても愛と思いやりに溢れた手紙だった。

 

 冒頭にも書いたが、ベランダの小さな赤いトマトが窓越しに見える。クーラーのきいた部屋にいるため、窓を開けたとき尚更暑さを感じるのだが、やはりその体感温度がトマトの季節がやってきたことを知らせる。このプチトマトは子供たちの弁当箱の片隅に彩りとして置かれることになる。また、今日のことを言えば、夕食時のサラダに盛られ赤と緑の混合ダブルスとなり、さらには泡の立つ黄金色のアルコールとのトリプルマッチとなり、食卓が一段とにぎやかになる。家庭菜園、なかなか楽しいものです。