2004年8月8日

 

先月、シアトル行の機内で映画を観た。


 備え付けの作品紹介レビューも読まずに

 

50回目のファースト・キス50 FIRST DATES>

2004/アメリカ

監督:ピーター・シーガル
主演:アダム・サンドラー/ドリュー・バリモア

を観始めたのだが、上映後、すぐに期待できる作品ではないと思った。

 というのは、主演がアダム・サンドラーだったから。

 彼の作品は[ダーティ・ボーイズ]と[俺は飛ばし屋 プロゴルファー・ギル]の2作品しか観ていないのだが、そのときの彼の印象―彼のしゃべりかたが嫌いだった―がよくない。
 もちろんアメリカでは、かの有名なサタデーナイトライヴのレギュラーを1991年から5年間務めた人気者なのだが。まあ、いくら全米では有名でも、好きになれないのだから仕方がない。
 というわけで、かなり期待薄の作品だとの偏見を持ったままの鑑賞となった。
 一方、女優のドリュー・バリモアについては、特に偏見はなかったので気にせずにいた。結論から言うと、偏見をも駆逐する、とても優しさにあふれたいい作品だった。
 

 作品概要は・・・
 ハワイ在住の獣医ヘンリー(アダム・サンドラー)は、ルーシー(ドリュー・バリモア)に一目惚れ。ところが、ルーシーは交通事故で、昨日のことを覚えていないいう記憶障害を持っていた。ヘンリーは毎日ルーシーにあの手この手でアタックし、デートを繰り返すが、翌日ルーシーはヘンリーのことを覚えていない。そんなことを繰り返していくうちに、ヘンリーはルーシーのあることに気づく。そして、あのラストを迎える・・・
 ヘンリーのルーシーに対する純粋な愛と優しさ、そしてなんとか自分を覚えていてほしいという、一生懸命な気持ちが、とても切なかった。
 そういえば、「プロゴルファー・ギル」のときは、おばあさんを助けるためにゴルフの試合に出場したんだった。どちらの作品にも共通する彼のキャラクターは、一見間抜けそうに見えるが、実はユーモアを持った優しい男、だった。この作品を機に、今後の彼の作品には注目しようと思う。


 ところで、ルーシーのこの記憶障害は、前向性健忘<頭部外傷など急激な中枢神経系の損傷に伴って意識障害が生じ、このため新しい出来事が登録されず、回復した後になっても追想できない期間を残すことがある。それは、発症時点に近い時期の記憶(近時記憶)ほど障害を受けやすく、発症から遠い時期の記憶(遠隔記憶)ほど保存されることになる。脳損傷時点より後に生じた健忘期間を脳損傷によるそれより以前の出来事の追想障害(逆向性健忘)と区別するため前向性健忘と呼ぶ場合もあるが、最近は健忘症候群で新しいことが覚え込めなくなることそれ自体を前向性健忘と呼ぶのが一般的になっている。この用法では即時的な記憶機能(短期記憶)は正常であることが前提となる>と呼ばれ、新しい情報をいったんは脳に取り込むことができるにもかかわらず、これを把持できない状態の病名を呼ぶ。
 

 この前向性健忘をテーマにした他の作品に「メメント」がある。「50 FIRST DATES」では、昨日のことを忘れてしまう記憶障害だったが、「メメント」では10分前の記憶を喪失するというものだった。
 この他にも、記憶喪失をテーマとした作品は多い。僕の評価○作品は下記の通り。

「追想」(ANASUTASIA)
「潮風のいたずら」(OVERBOARD)
「シエスタ」(SIESTA)
「心の旅」(REGARDING HENRY)
「精神分析医J」(SILENT FALL)
「ダニエル・スティール 幸せの記憶」(REMEMBERANCE)
「ロング・キス・グッドナイト」(THE LONG KISS GOODNIGHT)
「陰謀のセオリー」(CONSPIRACY THEORY)
「ホワット・ライズ・ビニース」(WHAT LIES BENEATH)
「マジェスティック」 (THE MAJESTIC)

 

先月、シアトル行の機内で映画を観た。
備え付けの作品紹介レビューも読まずに「50 FIRST DATES」を観始めたのだが、上映後、すぐに期待できる作品ではないと思った。 


んっ??前向性健忘???

 

*前回の「39168518」の暗号の答えは、「cipher」でした。

アルファベットAからZまで、A=1 B=2・・・・Z=26 のように、順に数字をあてはめます。
そしてただ単純に「cipher」に対して、数字を置き換えるだけです。
ちなみに、「cipher」の意味は英語で、「暗号」です。