2005年8月27日

 

 

久々にパニックものでも観ようかと

 

ボルケーノ」<NATURE UNLEASHED: VOLCANO>

2004/ブルガリア・カナダ・イギリス

監督:マーク・ローパー 

主演:クリス・マーティン/マーニー・アルトン

 

という火山噴火ものを選んだ。火山ものでは過去にいい作品もあったのだが、この作品については、まったく時間の無駄だった。

 

 ちなみに、旧い作品ではあるが火山ものでお奨めの◎作品は、「ポセイドン・アドベンチャー」「タワーリング・インフェルノ」の製作者が手がけているので映像は迫力もあり、また豪華共演者を観るだけでも価値があった

 

世界崩壊の序曲」<WHEN TIME RAN OUT…>

1980/アメリカ 

監督:ジェームズ・ゴールドストーン

主演:ウィリアム・ホールデン/ジャクリーン・ビセット/ポール・ニューマン/アーネスト・ボーグナイン

 

 そして総製作費 130億円をかけたSFX映像と特撮技術によって作られた迫力満点な火山の大噴火シーン、そして次々と飛来する火山灰や溶岩、これでもかと続く火砕流、洪水、火事などのあらゆる天災がスクリーンに展開された

 

ダンデス・ピーク」<DANTE'S PEAK>

1996/アメリカ 

監督:ロジャー・ドナルドソン 

主演:ピアース・ブロスナン/リンダ・ハミルトン

 

 ◎ではなかったが、噴火に立ち向かう真摯な主人公の姿が好印象だった

 

ボルケーノ・インフェルノ」<VOLCANO: FIRE ON THE MOUNTAIN>

1997/アメリカ 

監督:グレーム・キャンベル 

主演:ダン・コルテス/シンシア・ギブ

 

 トミー・リー・ジョーンズがとにかくがんばっていたのと特撮映像に満足できた

 

ボルケーノ」<VOLCANO>

1997/アメリカ 

監督:ミック・ジャクソン 

主演:トミー・リー・ジョーンズ/アン・ヘッシュ

 

などの作品は十分満足できる作品といえる。


 世界には800くらいの火山があり太平洋を取り巻く地域とインドネシアに多くの火山がある。また、南ヨーロパから東アフリカの地域やハワイ・アイスランドなどにも分布している。よく知られている火山としては、現在も活発な活動をしているハワイのキラウエア火山や1982年3月に噴火し44時間にわたって火山灰をふきあげ、この時に30km以上の成層圏まで達し、長い間地球の上空にただよったため翌年に世界中の平均気温が0.5度下がったといわれているメキシコのエルチチョン火山。そして20世紀で一番大きな噴火だったフィリピンのピナツボ火山。また、1980年5月に大規模な水蒸気爆発を起こしたアメリカのセントヘレンズ火山の映像をニュースで見た人も多いのではないだろいうか。一方 日本列島には86の活火山があり、北海道から東北・関東地方にかけてと九州地方に多く分布している。
 火山噴火による災害規模をみてみると、1815年、インドネシアで起きたタンボラ火山の噴火では火砕流等により約92,000人が。1883年、インドネシアのクラカトア火山噴火では、噴火による津波で約36,000人が。1985年のコロンビアのネバドデルルイス火山噴火では、火山泥流により約25,000人もの人々が犠牲になっている。日本でも火山噴火による犠牲者が出ている。1792年、雲仙岳噴火にともなう津波で約15,000人が。1779年、北海道の渡島大島の噴火で起きた津波による犠牲者は1,500人に上り、1783年の浅間山噴火では、火砕流・火山泥流に巻き込まれ約1,200人が命を落としている。
 多くの犠牲者を出してきた火山の噴火様式は、火砕物を伴う噴火と水蒸気爆発の2種類に分けられ、火砕物を伴う噴火は、マグマが火砕物とガスの混合物として噴出する場合、噴火様式はマグマの性質や噴火のメカニズムによっていくつかのタイプに識別される。
 ハワイのキラウエア火山にみられるようなアイスランド式やハワイ式の噴火は、玄武岩質のマグマが線状の割れ目から大量に噴出し広大な範囲に流出するタイプのもので爆発を起こすようなものではなく、このタイプの火山は日本では少ない。イタリアのストロンボリ火山にみられるようなストロンボリ式の噴火は、粘りけの少ない玄武岩や安山岩のマグマのしぶきが噴上がる特徴がある。イタリアのブルカノ火山にみられるようなブルカノ式噴火は、粘性が高いために爆発的な噴火をし、玄武岩、安山岩質マグマが激しい爆発によって粉砕され、火山灰やスコリア(火口から噴出された火山灰や火山礫)や軽石となって飛び散るほか、溶岩流や火砕流を伴うことがある。イタリアのベスビオス火山にみられるようなプリニー式噴火は、ブルカノ式噴火よりもさらに激しい噴火で噴煙柱は成層圏まで達することがある。
 テレビのニュース映像で噴火や火砕流を見るたびに、自然の力は驚異であり脅威でもあるとつくづく思う。噴火日時を特定するべく多くの学者による調査・研究が続けられている。地殻変動の観測データや火山の周辺に起きる地震の震源の分布の推移を手がかりに、活動期が近づいてきたかどうかの判断はできる水準に達しているといわれているようだが、何日の何時何分に噴火や爆発が発生するかまでの予測は難しいのが現状のようだ。われわれ人間が万古不易の自然摂理を解明できる日はいつくるのだろうか。