2011年9月27日

 

今回は久方ぶりに観たコメディ作品3本を取り上げる。
コメディといってもそのジャンルは広い。ナンセンス・ドダバタ・ハチャメチャ系、ほのぼの系、ロマンス系、自分探し系、家族・学園系、ブラック系、ヒューマン系などなど。
2011年6月以前に観た僕のお気に入り70ジャンルのコメディ部門作品は下記の通り。

「25年目のキス」「アニマルハウス」「カラー・オブ・ハート」「スクール・オブ・ロック」
「パラダイスの天使たち」「パンチライン」「ビッグ」「ファール・プレイ」
「ヤングフランケンシュタイン」「ラブリー・オールドメン」「愛しのローズマリー」
「奇人たちの晩餐会」「私がクマにキレた理由」「天使にラブ・ソングを…」
「花嫁はエイリアン」「メルブルックス新・サイコ」「シリアル・ラバー」

今回取り上げる1本目は、家族&ほのぼの系だ。


クランク家のちょっと素敵なクリスマス」<CHRISTMAS WITH THE KRANKS>
(2004/アメリカ 監督:ジョー・ロス 主演:ティム・アレン/ジェイミー・リー・カーティス/ダン・エイクロイド/M・エメット・ウォルシュ)

スタンダップコメディアン出身で「サンタクローズ」でドタバタを見せたティム・アレンと、ホラー、サスペンス系作品のイメージが強いジェイミー・リー・カーティスが主演。
近所の結束が強い町で、二人は恒例のクリスマスを町で過ごさずカリブ海クルーズの旅に行くことにする。従って、パーティなし、ツリーなし、カードも贈らず、チャリティーにも参加しない二人には、近所からの風当たりが次第に強くなるのだが、結局はクリスマスパーティーをやらざるを得なくなり、近所の人々の大活躍でハッピーエンド、というのが概略だが、ほのぼの系と書いたのは、アレン扮する夫からの、道路を挟んで住む老夫婦へのあるプレゼントがあったから。ほろっとさせられました。

2本目は家族&ドタバタ&ブラック系。


ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式」<DEATH AT A FUNERAL>
(2007/アメリカ・イギリス・ドイツ・オランダ 監督:フランク・オズ 主演:マシュー・マクファディン/キーリー・ホーズ/アンディ・ナイマン)

舞台は父親の葬儀が営まれるハウエルズ家。長男は喪主で葬式を取り仕切る。参列者は小説家として成功しファーストクラスで帰ってきた弟のロバート、ダニエルの従妹マーサとマーサの弟とマーサの婚約者。その他にもダニエルの母親、おじさん、おばさん、友人と、この物語のキーマンになる素性がわからない小人の男性などなど。
ドタバタ葬儀のきっかけは、あるものから始まり、それにより次々と他の人々へと伝播していく。コメディ作品ではあるが、長男がハチャメチャ葬儀で弔辞を述べる場面でのまじめな台詞は、いい台詞だった。
ところで、この映画がコメディたる所以は、まさに最後のオチにある。
ドタバタ葬儀のきっかけとなるあるものが、最後の最後に、思わず笑わせてくれる。このオチの感覚は、
「奇人たちの晩餐会」の最後のオチとまったく同じ匂いだった。コメディが好きな方は、「奇人たちの晩餐会」も気に入るに違いない。ナンセンス度合いが強い作品を好むならば、「奇人たちの晩餐会」の方がお勧めだ。
 
3本目は家族&ロマンス&自分探し系。
フォー・クリスマス」<FOUR CHRISTMASES>
(2008/アメリカ 監督:セス・ゴードン 主演:ヴィンス・ヴォーン/ リース・ウィザースプーン /ロバート・デュヴァル/シシー・スペイセク)

付き合い始めて3年になるブラッドとケイトの一致点は、結婚しない&子供いらない&今が楽しければそれでよし、という考え方。
彼らの家族は変わっており、二人ともクリスマス・シーズンは、煩わしい家族付き合いから逃れるためにウソをついてバカンスに出かけていた。しかし、その年は仕方なく双方の家族と過ごさざるを得なくなり、それぞれの家でてんてこ舞い、というのが概略。
「フォー・クリスマス」のタイトルのフォーは、二人の両親それぞれが離婚しており4つの家を訪ねるところからきている。
中盤以降は、個性豊かでとんでもない家族たちを避けていたケイトが、家族の良さを感じ、子供や家庭を持ちたいという気持ちになったことでブラッドとの間に隙間風が吹き、それぞれが将来を考えるという展開になっていく。
登場する家族たちはハチャメチャだったが暖かった。僕が○をつけたのはまさにこれが理由だった。
ちなみに、リース・ウィザースプーンが主演しているコメディ系作品の「メラニーは行く」「キューティ・ブロンド」も十分楽しめる作品だ。