14回目 2016.12.11

 

 2016年12月8日、地元の中高一貫校を訪れた。

 目的は20人の子供たちが中学校に通うために必要な学用品やユニフォーム等を提供するためだ。僕が勤務している会社による地元支援活動の一つだ。

 かつて僕は事務局長として国際教育NGOに勤務していた。今回はそのかつてのNGOと連携し、ラオスの将来を担う子供たちを支援することにした。

 

 学校に到着すると、ラオスNGO所長であり友人でもあるカムヒアさん、そして、サワナケート教育省の担当者らが僕らを待っていた。

 正門から校舎までは、200人の生徒たちがレイを手に、そして、先生や父兄たも生徒と一緒に列を作り暖かく僕らを出迎えてくれた。

 

 会場に到着し着席すると、教育省の進行により授与式が始まった。

 まずは、高校生たちがラオス伝統の踊りを披露してくれた。民族衣装がとても鮮やかだ。これを皮切りに、校長先生から学校に関する説明とお礼の言葉が述べられた。教員は52人、生徒は506人(中学生301人 、高校生205人の計16クラス)で、生徒たちは11箇所の村から登校しているとのことだった。校長先生の挨拶の後、会社紹介・支援目的・教育の大切さを軸に僕が話をした。そして、今回のメインである授与式だ。一人一人に手渡していく。生徒たちの眩しい笑顔が嬉しい。この上なく幸せを感じる瞬間だ。その後、奨学生からお礼の言葉があり、バーシー、昼食へと式典は続けられた。 

 

 昼食の用意ができるまで時間があったので、僕たちは各教室に行き生徒たちとの楽しい時間を過ごした。

 

 昼食会では先生たちとの会話も弾み、あっという間に1時間が過ぎた。この後僕らは支援した生徒たちの家を訪れた。かつて僕はラオス、カンボジア、タイの奨学生の家庭を訪問していた。今回訪れた家庭にも、かつて見たものと同じ光景が待っていた。

 

 3件を訪問したが、どの家庭も大変苦労していた。

 NGOが支援するのは貧困のため就学が難しい家庭を対象としているため、一目みただけで大変厳しい生活環境に置かれていることがわかる。それでも僕たちが救われるのは、子供たちの笑顔があるからだ。実際、子供たちは厳しい現実を理解している。それでも笑顔を絶やさないのは、負けてなるものか、の強い気持ちがそこにあるからだ。

 この日の支援活動は、この訪問を最後に終了した。

 今後も支援した20人の生徒たちに加え、さらに毎年20人を支援していくことにしている。僕ら外資企業ができることは限られているが、その範囲の中ででき得る最大限の地域貢献を今後も続けていきたいと思っている。