2019.04.21 

 

先日旧正月を利用してバンコクに行ってきた。いわゆる水かけ祭りの真最中。サイアムスクエアではものすごい数の人たちが水かけを楽しんでいたのだが、それでも今日のラオス・サワナケートのここ数日の気温まではいっていない。ちなみに最高気温は40度と猛暑。そんな暑い中、涼しくなる作品をバンコクで観てきた。

 

 

「アス」

US

 

2019・アメリカ 

監督:ジョーダン・ピール 

主演:ルピタ・ニョンゴ/ウィンストン・デューク 

 

 この作品の監督は「ゲット・アウト」のジョーダン・ピール。前作も薄気味悪い内容だったが、不気味さはさらにパワーアップしていた。内容に関してはわかりづらい作品というのが僕の印象なのだが、そこはひとまず置いておく。 

 

 概要は、4人の家族の前にその家族と瓜二つの4人家族が突然現れ家族を監禁し殺害しようとする。何とか難を逃れた一家だったが、別の親しい家族は惨殺されてしまう。逃げ延びた一家だったが、翌日には最愛の息子が拉致される。母親は息子を探し地下にある建物へ入り異様な光景を目の当たりにし愕然とするが、息子を救うため自分とそっくりな自分との死闘が始まる。最後は無事に息子を救い出し家族揃ってそこから立ち去る、という内容だ (実はまだあるのだが、ネタばれになるためここまでが限界)。

 

 恐怖が突然始まっていく描写は残酷で、おどろおどろしい。また、殺人鬼たちの表情が実に怖い。家に帰ってもその表情が脳裏に浮かぶ。実際ご覧になればわかるはずだ。自分とそっくりの人たち、地下で生活する人たち、地上では自分とそっくりの相手から殺されていく人たち。手を繋いで国土を埋める夥しい数の人たち。 

 

どうしてこのような状態になってしまったのかの描写がないため、怒涛のように展開していく話に疑問が残り続け釈然としないまま最後までいってしまったが、そこを除けば作品としては見ごたえのあるものだった。